諏訪大社上社本宮近辺に存在する神社の中でも、特に異彩を放っていると言っても過言ではないのがこの神社だ。
この神社の祭神は天之御中主神(あめのみなかぬしのみこと)で、古事記によると天地開闢(てんちかいびゃく:天と地が分かれる、つまり世界が出来たとき)において最初に現れた神であるとされている。神格は寿命の神である。
同神社の最大の特徴が200段を超える階段である。山の斜面に造られた石段は登りごたえのあるものとなっており、この階段を1往復すると寿命が1年伸びるとも言われている。
社殿の中には縄がかかっているが、「中洲村史」によると昔は手製の縄を持って参拝し、御礼の時にその縄をかける風習があり、その縄が未だに残っているのである。
社殿の横の石碑には諏訪信仰における役職の一つである祢宜太夫(ねぎだゆう)の名前が書かれている。また北斗神社の北には祢宜太夫邸があったと推定されている。そのため天之御中主神は祢宜太夫家の屋敷神であったのではないかと言われている。
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